魚には毒や鋭い歯以外にも危険な部位があります。
エラやヒレ、棘など、うっかり素手で触って、思わぬ怪我をしてしまわないように危険な部位を知っておくことも必要だと思います。
今回はそんな魚の危険な部位を紹介したいと思います。
マダイ
日本近海では太平洋の日本列島各地の沿岸と北海道以南の日本海に生息し、甲殻類や小魚、貝などを捕食しています。
釣り人にも人気のターゲットの真鯛ですが、強力な顎と歯はもちろん危険ですが背びれの棘もかなり危険です。
真鯛の背びれの棘は非常に鋭く刺さると簡単に出血し、毒はないもののズキズキと痛み、腫れ上がることもあります。
また雑菌により化膿する場合があるので適切な処置をする必要があります。
釣れた時はもちろん、自分で捌く時も注意しましょう。
マゴチ
山形県以南の日本海、宮城県以南の太平洋の30m程度の沿岸地域の砂泥底に生息しており、甲殻類、小魚などを捕食しており大きい物では70cmにもなります。
マゴチの旬は夏で、身は綺麗な白身でほんのり甘く、歯ごたえも十分あり非常においしく、釣り人にも人気の魚です。
マゴチは背ビレなどのヒレも危険ですが、左右に張った頬には2本の硬い棘があり、うっかり触って刺さらないように注意しましょう。
捌くときは、キッチンばさみなどで、ヒレや棘をカットしてから捌くと安全です。
スズキ(シーバス)
北海道から九州まで日本各地に広く分布し、若魚の時期は甲殻類や多毛類などを捕食し、成魚になると魚食性が強くなり最大で1mになるものもいます。
スズキは成長の過程で呼び名が変わる出世魚でもあり、釣り人の間では「シーバス」の愛称で呼ばれ非常に人気のターゲットです。
空中でジャンプをしてフックを外そうとする「エラ洗い」と呼ばれる行動をしたときに、ラインがエラにあたるとラインが切れる場合があるほど、スズキのエラの先端は刃物のように非常に鋭く、触ると簡単に切れてしまい怪我をするので注意しましょう。
マアジ
北海道の南部から南九州に分布し温水域に多く生息する回遊魚です。マアジの食性は肉食で甲殻類、プランクトン、多毛類、小魚等を捕食し、平均20〜30cm程のものが多いが中には最大で体長50cmになる物もいます。
マアジは年間を通してとれますが、一般的には4月から7月が脂がのり、旬とされています。
サビキ釣りやアジングなど様々な釣法があり人気のターゲットでもありますが、泳がせ釣りなどでエサとしても使われます。
マアジには、尾びれの付け根から身体側にかけて「ゼイゴ」と呼ばれるウロコがあり、外敵から身を守る役割があります。
ゼイゴはかなり硬く尖っているので、釣れたときに鷲づかみすると思わぬ怪我をすることがありますので注意しましょう。
メバル
北海道南部から九州にかけての沿岸部の浅場の岩礁域や海藻の茂る場所に生息しており、多毛類や甲殻類のほか、小魚なども捕食し20cm前後が多く、最大で35cmを超えるものもいます。
刺身・煮付け・唐揚げなど様々な料理に合う美味しい魚です。釣りでは冬から春にかけてが時期でルアーやワームなどを使ったメバリングが人気です。
メバルのエラブタには鋭い棘があり、うっかりさわると怪我をする場合があります。また腹ビレや尻ビレにも棘がありますので注意しましょう。
今回は命に関わるほどではないけれども、触ると怪我をしてしまう魚の危険な部位を紹介しました。
釣りをするときは必ず、フィッシュグリップを使用し、素手で触らない。
捌くときはキッチンハサミなどを使用して危険な部位を取り除いておくだけでも安全に取り扱えるのではないでしょうか。
もし怪我が悪化した場合は適切な処置、そして早めに医療機関で治療してもらうことが大切です。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。