釣りをしていて一度くらいは魚に咬まれたことありませんか?
棘、ヒレ、エラ、そして鋭い歯を持つ危険な魚がたくさんいます。
今回は咬まれると大惨事になりかねない危険な歯をもつ危険な魚のほんの一部を紹介したいと思います。
タチウオ
日本近海での分布は北海道全沿岸から九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海に分布します。
全長1m前後で平たくウロコのない銀色の体が特徴的な魚です。
またタチウオという名前には諸説ありますが銀白色に光る姿が刀に似ることから、「太刀魚」とよばれることが多いです。
タチウオはおいしい魚として知られ、船・岸釣り問わず人気な魚ですが、太刀魚の歯は非常に鋭く、上顎の内側にある大きな歯は内向きに生えており、一度噛みついた獲物を逃さないようになっているため非常に危険です。
釣り上げた際に、少し歯に触れてしまうだけでスパッと切れてしまうほどナイフのように鋭いので、針を外すときは必ずプライヤーなどを使いましょう。
サワラ
日本近海では北海道の南部から九州まで広く分布します。
サワラは成長するにつれて地方により呼び名が変わる出世魚でもあり、大きいものでは1メートルを超えるものもいます。
魚へんに春と書いて鰆ですが、旬は地域によって春(4~6月頃)と秋(10~12月頃)の2シーズンに分かれています。
またサワラは釣りのターゲットとしても非常に人気のある魚ですが、とても鋭い歯を持っているので、掛かっても糸をきられることがよくあります。
釣り上げた時に、うっかりサワラの口に指を入れるとスパッと簡単に切れるので非常に危険です。ケガをしないためにも針を外すときは必ずプライヤーなどを使いましょう。
フグ
フグ目フグ科のフグはおよそ120種の魚がフグ科に分類されます。食べても美味しい魚ではありますが、フグの体内には毒のテトロドトキシンがあることは有名です。
しかし毒以外にも危険なのはフグの前歯で、とても鋭く非常に危険です。
フグの種類によりますがトラフグなどのフグ科のフグは上下それぞれ2枚、計4枚のクチバシのような板状の歯を持っており、甲殻類や貝類などの固いものを食べるほど強力です。
釣りをしていてラインを噛み切られてしまったことはありませんか?フグの歯は固い物をかみ砕くだけではなく、ニッパーのように鋭くアルミ缶をいとも簡単に切り抜いてしまうほどの威力があります。
これほどの威力のある歯で指をまともに咬まれたら大怪我をすることは間違いないでしょう。
大きいサイズのフグはもちろん、堤防からでもよく釣れる小さなクサフグなどでも咬まれれば怪我をするので、針を外すときは必ずプライヤーなどを使いましょう。
クロダイ
北海道以南、琉球列島をのぞく日本各地の汽水域から水深50m以内の沿岸域の藻場や岩礁、砂泥底といった広い範囲に分布しています。
釣りでは磯やイカダ、防波堤や船釣りなど、いろんなジャンルで人気の魚で「チヌ」と呼ばれることもあります。
体長は20~50cm程度のものが一般的ですが体長70cm以上に成長することもあります。
またクロダイは小魚や甲殻類、貝類などを食べる雑食で、犬歯と臼歯が生えています。
固い貝類や甲殻類などを噛み砕いて食べることができるほどの強力な顎と歯を持っているので、万が一指などを咬まれたら爪が割れるなど怪我をしますので、クロダイが釣れたときは必ずプライヤーなどで針をはずしましょう。
ダツ
北海道の日本海側、同じく太平洋側より琉球列島と小笠原諸島を除く南の全国沿岸に分布しています。
体型は細長く最大で1メートルに及ぶ個体もいます。漁師の中にはサメ以上に恐ろしいといわれ、上下のアゴが前方に長く伸び、内側には鋭いノコギリのような歯が生えており、表層で小魚を主食としています。
釣り上げた時にノコギリのような鋭い歯で咬まれればで怪我をするので非常に危険です。
また、ダツは光などに反応し水面から飛び出してくることもあり、鋭く尖ったくちばしのような口で突き刺され失明や死亡する事故も起きています。
釣り人やダイバーに刺さる事故が近年起こっていますので、ダツがいる海域での夜釣りは特に注意しましょう。
ウツボ
日本では本州関東以南、南日本に分布し、特に温暖な地域の沿岸部で多く確認されています。
成魚の全長は80㎝ほどで、大きなものは体長1m、体重7㎏を超えるものもいます。
細長い円筒形の体をもち、体表は黄褐色と黒褐色の特徴的なまだら模様で、胸びれと腹びれがありません。
口は大きく裂けて鋭い歯が並び、大型の甲殻類、タコ類や魚類を襲って食べる海のギャングといわれる獰猛な魚です。
磯の岩礁帯や防波堤のテトラエリアなどで釣りをしていると、いきなり釣れてしまうことがある大物釣りの外道ですが、一般的に食用とされています。
釣り上がったウツボは必ず暴れて噛みつこうとします。鋭い歯と強い顎を持っていますので、万一噛まれると大怪我になるためフィッシュグリップでつかみ、ペンチやプライヤーなどで針を外しましょう。
今回は危険な歯や口をもつ魚を紹介しました。
釣りに行くなら安全に魚をつかむフィッシュグリップ、針を外すプライヤーなどを必ず持参すようにしましょう。
もし被害にあった場合は適切な処置、そして早めに医療機関で治療してもらうことが大切です。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。